top of page
文字ベース.jpg

甘い香りが漂う店内。
週に4回、同じ時間、夜のパトロールが私の習慣だ。

入念にセットした毛並みのコートを誰もが横目で流し見る
羨望の眼差し。

誰もが私の存在に最大の愛を持って眺める。
中には手を伸ばし、眩しい私に触れようと必死になる人も。

だけど伸ばされた手を軽やかにかわしながら、私はいつもの特等席へ向かう。
階段脇、深緑の下部際が私の特等席。
ここのシェフが出すコースはこの辺りでも一際だ。

すぐにいつもの男が私のお気に入りの皿を携えてやってくる。
鼻に届く香ばしい香料の香り。

今日の鰹節は一際良い仕入れなのね。

私が一声甘く鳴くと、それを合図に彼は私の頭を撫でる。
自慢の毛並みに触れさせてやるのがここでの対価だ。

気が済んだかしら?

それじゃ、早くその皿を置いて。
チップにもう一撫許してあげる。

夜のパトロール

​AP24006

ANYOPARLOR

I'll let you touch my proud fur.

 

Size M.L.XL

Material Cotton 100%

Price ¥

bottom of page